DHAは妊娠中から積極的に摂っておくことで子供の脳の発達をサポートする

DHAと言えば、脳に含まれる栄養素であるため、摂取すると記憶や脳の発達にも良いと言われています。そのため、子どもの記憶力をアップや学習効果を期待して飲まれる方も多いのではないでしょうか。実は昨今、そのような効果は、妊娠中にもあるということが明らかになりました。妊娠中に摂取すると、胎児の脳の発達にも影響があるらしいのです。

今回はこのような妊娠中のDHAの効果と妊娠中や授乳期に摂取すると子供の脳の発達にも良いということについてお話します。

DHAとは

DHAは、さんまやイワシなど青魚に含まれる脂肪酸(脂肪や油)として知られています。DHAは、脳の機能向上や視力向上などにも良いとされています。さらにDHAは脳の記憶や学習を司る海馬にもたくさん含まれているので、記憶力を高め、学習機能を上げることにも良い面があります。加えて、目にもDHAは多く存在し、網膜や視神経の細胞を柔らかくしていると言われており、視覚情報を素早く脳に伝達するのにも有効です。そして血流を高めるので、目にもよいと言われております。

妊活中や妊娠初期から始まるDHAの影響

実は妊活中や妊娠初期からDHAを摂取した方が良いとも言われています。妊活中、妊娠中の方が推奨されている葉酸は、胎児の先天性奇形の予防のために摂取すべき栄養素とされています。葉酸が非常に有名なのですが、実はそれだけが妊娠中に必要な栄養素ではありません。DHAは、胎児の脳の発達のために良い栄養素として推奨されているのです。

DHAが良い理由

DHAが胎児の脳の発達に良いのは、DHAに含まれるオメガ3脂肪酸の影響です。DHA、EPA、α-リノレン酸です。脳は胎児の初期から継続的に発達していきますが、その時期に脳の材料であるこれらオメガ脂肪酸を摂取することが重要とされています。そのため、妊娠中や授乳中にこれらのオメガ3脂肪酸を積極的に胎盤やへその緒を通じて赤ちゃんに送ることが脳の発達を促進すると考えられています。

胎児や新生児の細胞や神経細胞、脳が正しく機能するためには重要なのです。現在では、葉酸と同様に、妊娠中や授乳中の方に推奨されるようになりました。それは、実際に妊娠中や授乳中に母親がDHAを摂取した場合の“子供の脳の発達に役に立つ研究成果”が出てきたことが大きな要因かもしれません。

子供とオメガ脂肪酸の関係

脳が大きく発達していく時期である、胎児期から幼児期にかけての脳に含まれるDHA量を測ると、妊娠20週ごろから増え始め、生後もどんどん増加していく事が分かっています。脳が大きくなり、脳内の神経ネットワークが構築されていく乳幼児期にDHAが増加していくことを考えると、人間の脳とDHAは非常に深い関係にある事が想像できるのではないでしょうか。

DHAの主な脳への影響として、乳幼児期には視機能の改善や記憶への影響、幼児には精神運動の発達や作業記憶への影響、学童時には集中力や注意力などに影響が出ると言われています。では、実際に新生児にDHAを与えるとどのような効果があるのでしょうか。産まれたばかりの赤ちゃんに通常のミルクとDHAとアラキドン酸を強化したミルクを6ヶ月与え続けると、発達検査でのスコアに大きな違いが出ています。

乳児に関するDHAのエビデンス

また学童でも良い成果が確認されています。オックスフォード大学で行われた研究では、小学生を対象にDHAを摂取(1日600mg)した児童と摂取しなかった児童にリーディングテストを実施し、スコアを比較したところ、DHAを摂取した児童のスコアが明らかに向上している事が確認されています。また、子供の精神的な部分を親が評価した結果では「反抗性」や「多動」などの値で行動が改善されたと言うデータまで出ています。

学童に関するDHAのエビデンス

このように、脳が非常に発達していく時期に積極的にDHAを摂ることは、「あたまの良い子供」に育ってもらうために必要な行為と言えるでしょう。

推奨される摂取量

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2010年版)」において、妊婦のDHA推奨摂取量は1.9g、乳児〜小学生の推奨摂取量は0.8g〜2.1gとされています。青魚と言えば焼き魚で食す事が多いのではないかと思いますが、実はDHAやEPAは焼く、煮る、揚げるなど加熱調理してしまうと脂質が流れだしてしまうため、生で食べるのが効率的です。しかしここで懸念されるのが、生のお魚に含まれる水銀など重金属類ではないでしょうか。妊娠中の方々は特に水銀などの摂り過ぎには気をつけなければなりません。DHAといえば青魚というイメージはありますが、できれば品質管理された環境などで育つ藻類由来のDHAをサプリメントなどから摂取するのが望ましいのではないでしょうか。

妊娠中の方のサプリメントの摂取については、医師とご相談下さい。